私たちの提案

第3章 実現めざし全力をつくします ―日本共産党の重点政策

5、中小企業と商店街への支援を強め、地域経済の活性化を

中小企業支援を中心にすえ予算大幅増額を

 市内全企業数の98%、雇用者数の7割を占める中小・零細企業は、生産・流通・サービスの各分野で大きな比重を占めているだけでなく、市民の雇用を支え、生活をささえる文字どおり「地域経済の主役」です。
 しかし、デフレ不況が長期に続き、東日本大震災による生活・生産基盤の破壊などで、仕事が減少、倒産・廃業が相次ぎ、深刻な事態に追い込まれています。2012年の川崎市の事業所数は4万916事業所で、09年より2609事業所、6%減、従業者数は51万4781人で、09年より2947人、0・6%減です。減少した事業所の87・8%が19人以下の小規模事業所で、100人以上の事業所に占める従業者数の比率が高くなっています。(2012年経済センサス活動調査結果より)。中小業者を支える緊急で実効的な施策が求められています。
 ところが、市の中小企業予算は、融資を除けば2013年度はわずか約4億円で、一般会計に占める割合は約0・07%、2014年度は商業・工業・農業予算を入れても約26億円、一般会計の0・42%に過ぎず、中小企業の経営実態に立ち入って困難な事態を打開する施策がほとんど取られないできました。その一方で、10億円以上(中小企業の場合)を新たに投資する企業に、その1割を助成する「イノベート川崎」という助成制度を立ち上げ、2013年度までに2社に16億円もの助成をおこなってきました。しかし、この制度で実際に助成を受けたのは資金力のある企業でした。こうした税金の使い方をあらため、市内中小企業にこそ予算を使うようにします。

川崎市内事業所数・従業員者数

ゼロ金利、長期据置の融資制度を

 長引く不況で資金繰りに苦しむ事業者にとって、公的融資は命綱です。事業を持ちこたえるための融資は金利などの負担が軽いものでなければなりません。他都市では、中小企業融資の金利負担を大幅に助成する制度を創設するところが相次いでおり、利率をゼロにする自治体も出ています。川崎市は共産党のねばり強い議会論戦で若干金利を下げたものの、業者の実態からみればまだまだ不十分です。市内の「産業集積」は、京浜地域経済にとってなくてはならない基盤であり、それを維持するために、個々の企業努力まかせでない、行政の特別の支援が求められています。

家賃・固定費補助でモノづくりへの支援を

 大企業の海外生産移転がすすむ中で、優れた技術をもちながら仕事がない事業者への支援は待ったなしです。川崎の高度な技術の集積を維持するためにも販路拡大や仕事のマッチングを支援するときに、約8割が貸し工場といわれる町工場への家賃補助制度や固定費補助制度の創設が必要です。
 市内業者がもつ製品・技術等を詳しくつかみ、他企業等のマッチングや販路拡大を支援し、仕事おこしにつなげます。技術革新・新開発の支援も積極的に行ない、販路拡大につなげます。

仕事おこし、消費の活性化を

 市内の建設業は2012年で4143事業所、全事業所の1割を占めています。従業者数も3万3686人で、雇用の重要な受け皿となっていますが、その数は年々減少し、09年からの事業所の減は10・7%にものぼっています。
 事業者にとって、なにより欲しいものは「仕事」です。「住宅リフォーム」や「住宅耐震化」を大幅に助成して促進することで、中小零細建設業の仕事おこしだけでなく、経済波及効果も高く地域経済の活性化につながります。
 地域経済に欠かせない商店を守り、振興するための支援が求められています。「プレミアム商品券」の発行は地元商店街での消費を刺激し、促進することが市内商店街の取り組みで明らかになっています。印刷費などの一部助成だけでなく、プレミアム分も市が助成して多くの商店街で発行できるようにします。

品川区、世田谷区、中央区、川崎市のプレミアム付き商品券の発行規模と行政支援額

福祉・生活中心の投資へ切りかえる

 なによりも川崎市の投資を、福祉、生活中心に切り替えます。保育園や介護施設への投資は、建設業の仕事の増大だけでなく、地域内の雇用を増やし、地元商店街からの物品購入・消費などにつながります。生活・福祉の充実による市民生活の安定は、将来不安からの消費抑制を解凍し、消費を促進します。

《お約束》

  • 地域経済振興条例をつくり、市内中小企業向け予算を一般会計の2%、120億円に大幅に増額します。
  • 融資制度を中小・零細企業が使いやすいものに改善し、大幅に拡充します。
    ・不況対策資金の金利を全額市が負担し3年までの据え置き期間を設けます。
    ・小規模零細対応小規模事業資金の金利を市が全額負担し、3年までの据え置き期間を設けます。
  • 中小零細企業への経営支援を強めます。経営改善のための相談、計画立案や資金援助をおこないます。
  • 下請け相談窓口を開設し、大企業に下請けいじめをやめるよう働きかけます。
  • 川崎市内の高度な技術の集積を維持するためにも、約8割が貸し工場といわれる町工場への家賃補助制度を新たにつくり、固定費補助をおこないます。
  • 町工場へのものづくりへの援助・助成を強めます。中小企業が開発した製品を発表する自主展示会などへの会場費助成や発表会などへの出展支援と販路拡大の機会を積極的につくります。
  • 技術診断、新商品開発、販路拡大などを支援できる自治体職員の確保と育成に努めます。
  • 公共工事の中身を福祉・生活密着型に切り替え、地元中小建設業への発注比率を増やします。
  • 地元建設業者の倒産を防ぐため、緊急に生活関連公共事業、軽易工事の前倒し発注をします。また、福祉・生活密着型の投資を思い切って増やします。
  • 地震災害から多くの命を守るためにも耐震補強工事への助成制度を使いやすくし、かつ助成額を大幅に増やします。
  • 市民が地元建設業者に発注する10万円以上の住宅リフォーム工事に補助する制度を創設します。
  • 川崎市の官公需契約の中小企業への発注比率(金額ベース)を当面70%以上に高めます。大きい工事でも市内の中小業者が受注できるように工夫し、市内業者ができない場合、準市内業者とのJVで市内業者育成をはかります。
  • 市発注の公共工事入札における最低制限価格を予定価格の85%に引き上げます。
  • 地域経済に欠かせない商店街を守り、振興するための支援を強化します。
  • プレミアム付き商品券の発行を促進するため、プレミアム分を補助します。
  • 商店街の街路灯への電気料補助を引き上げ負担ゼロにします。街路灯のLED化への補助を市独自で上乗せします。
  • 商店街の空き店舗をチャレンジショップ事業や高齢者のための会食サービス、配食サービスのための場所として提供し、助成を強めます。
  • 商店街の活性化に向けた若年後継者育成のため、市に専門性をもった職員を配置します。
  • 商店街がおこなうイベント等への助成を充実させます。助成をランク付けする「商店街ソフト事業」は見直します。
  • 業界やまちづくりのリーダー、後継者、中小零細業者、商店街を支援する市職員を育成するために、近隣の大学の協力も得て、本格的な教育・プログラムを実施します。
  • 川崎市税条例の減免規定を拡充し、廃業・休業に限らず著しく収入が低下した事業者も対象とします。