私たちの提案

第3章 実現めざし全力をつくします ―日本共産党の重点政策

6、雇用の拡大と働くルールを守る施策を 安定したやりがいのある仕事を

市内で増える非正規・派遣労働者

 働く人の賃金の低下と労働条件の悪化に歯止めがかかりません。1997年から2013年の16年間で労働者の平均年収は70万円も減収となっています。
 1997年から2012年の15年間で川崎の労働者は62万人から約71万9千人と約9万9千人増えたものの、そのうち正規労働者は70%から62・2%に減少し、非正規労働者は02年から12年の10年間で2倍にもなっています。
 非正規労働者の増大に伴い、年収300万円以下の労働者は315万人、市内労働者の44%、年収200万円以下の労働者は26・5%、19万人にのぼっています。
 深刻なのは、所得の低い労働者が大幅に増え、年収100万円~199万円の階級では1・9倍にも増えていることです。(表参照)
 共産党の市民アンケートでも、「非正規雇用の仕事しかなく生活が苦しいです。働いても報われない」「労働基準法が何のためにあるかわからない。サービス残業は当たり前、それで給料15万とか、家賃のために働いているようでツライ」など非正規労働者の切実な実態が多数寄せられています。市として正規雇用拡大の取り組みを抜本的に強めるべきです。
 市が国の交付金を活用して行なってきた「緊急雇用対策」などの事業は、おおむね半年から1年限りの期限付き雇用で、安定した仕事に就くまでのつなぎ的なものです。本格的に地域経済を下支えするように、正規雇用へ橋渡しする事業や、独自に市が雇用するなどの対策に乗り出すことが求められています。

非正規雇用が15年で2倍に

「年収300万円未満」が15年間で9万5千人増

高校生の就職先確保に力を尽くす

 市立高校の卒業生の就職内定率は他都市に比べて非常に低く、2014年3月に卒業した高校生の就職内定率は全日制が100%でしたが、定時制では79・8%で、25名の未内定者が出ました。そのうえ「生徒にはすすめたくないような働き方の不安定雇用の就職先が増えている」(市立高校の進路担当教員)という実態があります。若者ステーション等と連携して市立高校で相談支援を実施するなど就職を希望するすべての生徒の内定が決定するよう、寄り添い支援する制度が必要です。同時に、市長を先頭に市内企業を訪問し、雇用の拡大に努力し、未就職のまま卒業した高校生については最後の1人まで就職に責任をもって働きかけるべきです。
 また、何よりも、求人開拓を増やすことが求められます。北九州市では、市長が先頭に立って求人開拓に力を注ぎ、リーマンショック後、深刻になった就職難のもと、2009年12月から「新規高卒採用拡大ローラー作戦」を実施、幹部職員とともに市長が市内中小企業を訪問し、求人を開拓しています。その後も大学新卒者と3年以内の既卒者に対象を広げて同様の「ローラー作戦」を継続し、毎年1千人を超える求人を開拓しています。 
 北九州市に学んで川崎市でも市長先頭に全庁あげて求人開拓を行なうべきです。

北九州市は市長先頭に「新卒採用ローラー作戦」を実施

無法な市内大企業のリストラ許さず

ルネサス玉川事業所の閉鎖に対する反対宣伝行動

 電機・情報産業の大企業による無法なリストラが続いています。
 NECは2012年1月末、1万人(正規5千人、非正規5千人)のリストラ計画を発表。
 半導体大手ルネサスエレクトロニクスも、早期退職の募集などにより2015年度末までに国内社員の4分の1にあたる5400人の削減を発表。これにともなって6000人を拠点移動させ、中原区の玉川事業所は2015年9月末までに閉鎖し、2300人いる全社員を東京都小平市、茨城県那珂市、群馬県高崎市の各事業所に広域配転させるというものです。引っ越しを必要とするのに異動できない場合は「グループ外への移籍」を求められることになり実質の退職に追い込まれます。
 事業所の閉鎖が発表された鶴岡市の市長は、山形県知事と連名で事業継続と雇用維持を求める要望書をルネサスに提出。従業員はもとより地域経済への影響が甚大として、ルネサスの事業所をかかえる山口県をはじめ熊本県、茨城県、山梨県、群馬県など知事や首長らからも計画の見直しを求める動きが続きました。
 ルネサスのリストラ計画は国会でも取り上げられ、日本共産党の倉林明子参院議員の質問に対して、茂木経済産業大臣は、「大規模な工場が閉鎖された場合、雇用の喪失、下請け企業への波及、消費の減退など地域経済への大きな影響を及ぼす懸念がある」と答弁。対象企業に対して、雇用対策に万全を期すことなどを経産大臣名で申し入れていると答えました。
 川崎市は、大企業の身勝手なリストラを応援するのではなく、無法なリストラに反対し、地元大企業に対して社会的責任にふさわしい雇用の維持・拡大、賃上げなど地域経済への貢献を求めるべきです。雇用を守り拡大するとりくみで、市民のくらしを守る自治体の役割が求められています。

《お約束》

  • 市内大企業に対して雇用や地域経済への社会的責任を果たすよう要求します。
      リストラによる下請け中小企業への影響調査をおこない、地域経済に大きな影響を与えることが明確な計画は是正を求めます。
  • 労働時間短縮やサービス残業をなくし、労働基準法を守るよう企業に強く働きかけます。
  • 若者をはじめ働く人間を使いつぶすブラック企業対策を強めます。
  • 国や県と連携を密にし、労働組合とも協力し、労働相談と生活相談を一体的に相談できるように共同の取り組みをすすめます。労働実態にあわせ、街頭労働相談の回数増や時間延長など、労働相談の拡充をはかります。
  • 市内企業に市内在住の新卒者・青年を優先して雇用するよう働きかけるなど若者の正規雇用拡大に力をつくします。
  • 若者の就職支援にとって重要な役割を果たしている「若年者キャリアカウンセリング」「就職準備セミナー」などの相談窓口の体制を充実させ、青年の雇用対策を緊急的に取り組みます。
  • 市民サービスの低下につながる市職員の削減をやめ、足りない福祉・教育・消防分野の雇用を拡充します。
  • 官製ワーキングプアを生みださないために公務労働における非正規職員化をやめ、正規職員の採用に切りかえます。
  • 市が臨時職員を採用する場合は、最低賃金を時給1000円以上とします。全国全産業一律最低賃金制度をつくること、最低賃金を時給1000円以上にするよう、国に働きかけます。
  • 福祉・教育・防災など市民要求実現で約6000人の新たな雇用創出を行ないます。
    ・保育園の増設で約1100人(42ヵ所×26人)、特別養護老人ホームの増設で約3500人(50ヵ所×70人)、教員の定数内欠員の解消と30人以下学級を中学校まで実現で1189人、消防職員を国基準まで増員することで165人の新たな雇用創出をはかることができます。生活密着型公共事業を拡充することは建設関連の雇用創出にもなり、認可保育所42ヵ所増設で約17万人、特養ホーム約50ヵ所で約30万人、のべ約47万人の雇用創出になります。(国土交通省の資料より試算)