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2017年12月1日

多摩川河川敷台風被害は早期にしっかり復旧を〜大庭議員が代表質疑


DSC049832017年第4回川崎市議会定例会の11月27日、日本共産党の大庭裕子議員(中原区)が、先議議案に対する代表質疑を行いました。
大庭議員は等々力硬式野球場改築工事について、約36億円に上る事業費増額を行うに至ったことについて質問。計画段階から土壌調査を行わなかったことなどを追及しました。
今月10月におきた台風21号による多摩川河川敷の被害復旧工事を実施するための多摩川緑地再編整備推進事業費について、早期にしっかりとした復旧を図ることを求めるともに、予算規模や緊急時対応の必要性などを質問しました。
大庭議員の質問は次の通りです(議事録ではありません)。

代表質疑(分割先議)

私は日本共産党を代表して、提案されました諸議案のうち、議案第157号、平成29年度川崎市一般会計補正予算の等々力緑地再編整備推進事業費と多摩川緑地維持管理事業費について質問します。

はじめに等々力緑地再編整備推進事業費についてです。
 昨年6月、等々力硬式野球場改築工事着手後、現場において廃棄物混じり土や地盤に軟弱部分が見つかり、さらに杭支持層には、想定以上の深さに使用されていない水路が出現したことにより、事業を変更し対策工事費として補正予算を組むというものです。
 今回の議案は、当初契約では2016年(平成28年)6月から2018年(平成30年)9月までの工期だったものを、工期を2020年(平成32年)12月まで2年3カ月延長し、土壌対策費約30億8千万円、地盤改良費約5億1千万円合わせて約35億9000万円の増額に対応した債務負担行為の設定と、土壌対策費のうち補正予算として約1億2千万円を計上するものです。今回の増額により、事業総額は、当初契約の約56憶9000万円から約92憶8000万円にのぼる予定です。
土壌対策費として30億8000万円が債務負担行為として計上され、そのうち約1億2000万円が補正予算として計上されていますが、この額の試算根拠、この額で十分だといえるのか、伺います。同様に、地盤改良等に約5億1千万円計上されていますが、この試算根拠、この額で十分といえるのかについても伺います。今後、これらについて追加増額されることはないのかについても伺っておきます。
事前に行った調査は、地盤調査のみで、土壌汚染の調査は行われていませんでした。
そもそも土壌汚染防止法では、汚染土壌の浄化責任は土地所有者に求めていることから当然に計画段階からの調査が必要でした。
周辺地域の地歴がないということですが、過去の航空写真には、現在の硬式野球場付近には2か所のため池が確認されており、当時の法規制がない時期に基準値を超える残土やガラなどが持ち込まれたことは容易に想定できたのではないでしょうか。なぜ、計画段階からの調査を行わなかったのか、伺います。

次に、多摩川緑地再編整備推進事業費についてです。
 この議案は、今月10月におきた台風21号による多摩川河川敷の被害復旧工事を実施するため、2017年度(平成29年)分は約3850万円を計上し、2018年度(平成30年)は債務負担行為で約1630万円、事業費総額は合計約5480万円の補正予算です。 
まず、復旧の考え方と復旧の内容について伺います。早急に復旧して欲しいという強い要望が寄せられています。スケジュールを伺います。
被災のスポーツ広場や自由広場などで、スポーツの練習や大会を行う団体や住民の皆さんは、被災の現状や復旧の要望を区役所などと行っていると聞いています。区役所等と連携をはかり、早期にしっかりとした復旧をすべきと思いますが、伺います。
10年前の2007年9月7日の台風9号のときも、多摩川河川敷では川崎市全域で同様の被害がありました。当時の復旧額は約1億5900万円で、今回の補正予算の4倍も多く計上されていました。同じように川崎市全域で被災があった多摩川河川敷の今回の復旧工事の予算として、10年前の予算の4分の1の約5480万円、補正約3850万円と債務負担行為1630万円の計5480万円で本当に充分だと考えているのか、伺います。
河川敷グランドを使用している諸団体が、それぞれ必死に自力で復旧の努力をしてきました。しかし、整備の基本は川崎市の責任です。多摩川の河川敷で3週間たってもヘドロやごみ、草木などが特に河川近くに大量に残され放置されていたとのことです。これは公衆衛生上からも問題だと思います。公衆衛生管理に責任を持つべき自治体として本市はどのような対応をしたのか伺います。
近年、台風や天候による水害の被害などが頻繁に起きていることから、緊急時にすばやく対応すべき、できる体制整備が必要です。ところが、突発的な対策を打つための整備に使う維持補修費は、市の予算では年間約900万円に過ぎません。増額して緊急時に備えておく必要があるのではないのか伺います。