議会報告

2007年9月13日

2007年第4回定例会(9月議会)市民生活ささえる施策を削る阿部市政と対決 日本共産党佐野よしあき副団長が代表質問


2007,09,13, Thursday

日本共産党の佐野仁昭副団長は、9月13日、川崎市議会第4回定例会本会議で代表質問に立ち、提案された諸議案をはじめ、若者の雇用問題、小児医療費、子育て支援、教育の充実、介護・老人医療間題、まちづくり、地域経済活性化、下水道事業、住民投票条例など、市民生活と市政運営の基本問題について質問を行ないました。

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低所得化に苦しむ市民のくらし守れ
佐野議員は、国の「三位一体改革」による地方自治体の財政運営への悪影響を指摘。市民のくらしの権利の保障のために、地方自治体の果たす役割はますます重要だと述べ、川崎市が市民の生活実態をしっかり把握するよう求めました。


2001年~04年の間に、市内民間企業の正社員が 19,953 人も減少し、正社員以外と臨時雇用者合わせて 8,560 人増えている実態を示し、こうした状況が市民の所得を減少させており、とりわけ若者の非正規雇用の実態について、市長として市内企業に問い合わせるなど就労実態をつかむことが重要だと述べました。

2007,09,13, Thursday1b低所得化に苦しむの本文内


さらに、「川崎市財政問題研究会最終報告」が義務的経費の増加を問題視している点について論及。バブル崩壊後、国の誘導に乗って借金を一気に膨張させたツケが公債費を膨らませており、扶助費の増は、少子高齢化や国の構造改革による格差拡大が原因であり、批判すべきは国の悪政だと指摘。こうしたもと、自治体が担うべき領域が広がっているのに、市の財政負担が増えることだけを問題にして福祉を削り続け、さらに新たな「行革プラン」(別表)で「結核・精神医療付加支給制度の見直し」や「老人医療費助成事業の見直し」をはじめ、市民生活を支える様々な施策・制度を根こそぎ無くそうとしていると、阿部市長を厳しく批判しました。

くらし支えてきた施策を守れ

佐野議員は、自公政権が強行した医療制度改革は、新たな負担増と、公的医療保険の役割に重大な変質をもたらすと指摘。将来の医療費総額を抑えるためにも、市独自で、67歳から74歳まで医療費を助成するよう求めました。

また、小児医療費助成の対象年齢をさらに引き上げ、所得制限を撤廃するなどの子育て支援策を求めました。

私立幼稚園の受け入れ状況について、市が幼児教育の場に貴任を持つべきだと述べ、公立幼稚園の廃園に改めて反対を表明。さらに、川崎市の「保育緊急5カ年計画」が2012年までに公立保育園を20カ所園民営化する方向を示していることについて、児童福祉法の精神を尊重し、公的保育の位置づけと存続意義を明確にするよう求めました。

教育問題では、不登校やいわゆる「中一ギャップ」解消のために、、少人数学級の拡大やカウンセラーの充実を求めました。

市立定時制高校再編問題では、通いたくても通えない生徒が出ることが懸念され、定時制高校の果たす役割を考えれば統廃合はやめるべきだと述べました。

地域経済活性化、市民生活と調和するまちづくりについて
進んだ商店街の取り組みなどを紹介し、商店街がとりくむ新製品開発やサービスヘの助成を個店に対しても検討するよう求めました。

また、大型店などが積極的に商店会に参加するよう商業振興条例の制定を求めました。

高津区で強引に進められているマンション建設の背景に「提供公園」の代わりに「緑化基金」を払えば済むという、川崎市の「総合調整条例」9条の規定が事業者に都合よく運用されている問題を指摘。

川崎区小田栄西地区の整備計画について、旧県立川崎南高校校舎はまだ使えて有効利用の道がたくさんあるのに、県が7億円もかけて解体しようとするのは問題があるとして、解体の中止を県に働きかけるよう要望しました。
住民投票条例骨子案について、発議要件や除外項目などの問題点を指摘しました。

安心して子どもを産み育てられる子育て支援を

小児医療費助成の年令拡充と所得制限撤廃を

佐野議員は、小児医療費助成制度の拡充について、東京23区では中学3年生まで、所得制限なしで医療費無料化に踏み出しており、川崎市でも対象年齢を引き上げ、所得制限を撤廃するよう求めました。

健康福祉局長は、制度の見直しについては、県の補助事業でもあり、県の動向を注視するとともに、制度本来の趣旨を踏まえ対応していきたいと答えました。

川崎市は幼児教育の場を保障すべき

佐野議員は、川崎市の私立幼稚園の定員超過率が県内ダントツの116.2%であり、来年4月に子どもが入園できるだろうかと、多くの父母が不安を抱えていると述べました。小学1年の35人以下学級が定着しづつある時に、1学級38人の私立幼稚園もあり、これ以上の過密化を招かないよう、市が責任を持って幼児教育の場を保障すること、さらに私立幼稚園が障害児を受け入れた際の人的保障を求めました。


教育長は、幼稚園児の過密化という指摘について、川崎市が就園児人口の増加地域として指定されたのであり、幼稚園全体で見れば余裕があるなどと、学級定員の緩和措置を根拠に過密ではないと強弁しました。障害のある幼児受け入れについては、補助体系を再構築しながら充実に向け検討を進める考えを示しました。

公的保育園の位置づけを明確に

川崎市の「保育緊急5カ年計画」が新たに公立保育園20園の民営化を打ち出していることについて、佐野議員は、児童福祉法でうたわれているように、川崎の保育の歴史はまさに保育の質の向上をめざした取り組みが行われ、公私間の格差をなくす財政措置の中で、「子育てするなら川崎で」といわれる保育を担ってきたことを紹介しました。

川崎市はこれまで公・私立保育園の比率を6対4に維持することを断言してきたのに、今回の方針でこれが反故にされていると指摘。公立保育園の位置づけと存続を明確にするよう追及しました。

また、小規模認可保育園についても認可保育園と同様に国庫補助金を活用するよう求めました。さらに「おなかま保育園」「認可保育園」から移行する「かわさき保育室」に対して、給食や保育料などについて公共性を担保するよう求めました。

公的保育の役割うすめる民営化論

健康福祉局長は、公民比率は民営化を着実に進めるための目標として掲げたものであり、6対4にはとらわれず、毎年5園の民営化を進めていくなどと、これまでの答弁をひるがえし、保育所の役割について、市民のニーズは一定ではなく、子ども達に適切な保育が提供されることでは、公立も民間も同じなどと、川崎の公的保育が民間に対して果たしてきた歴史的功績をゆがめる答弁を行いました。

小規模認可保育園への交付金の活用について、6月に国が創設した既存建物の改修費等の補助制度を活用できると答弁。さらに、「かわさき保育室」への助成では、給食、長時間延長、一時保育などのサービスを必須とし、保育料は応益負担となる見通しを示しました。

県が小児医療費助成を就学前まで拡大 松沢知事が表明


「小児」「重度障害者」「ひとり親」の3つの医療費助成制度をめぐり、神奈川県の松沢知事は9月19日の県議会で、一部負担金など「見直し検討会」の報告書の方向で実施すると答弁しました。この中で松沢知事は、「小児医療費(通院)助成の対象を現行の3歳未満から、小学校就学前まで拡大し、3歳まで一部負担金を徴収しない」と述べました。また、所得制限を児童手当の特例給付水準に緩和することを明らかにしました。

川崎市の高齢者医療費助成制度の再構築はかれ

高齢者への負担増は医療費膨らませる


佐野議員は、自・公政権が強行成立させた医療制度改革法は公的医療保険の役割に重大な変質をもたらすものだと指摘。欧州では外来・在宅診療費の窓口負担をゼロにしている国が12カ国もあるほどで、高齢者に負担増を押し付ければ、受診抑制、重症化を招き、ますます医療費を増大させる悪循環に陥ることになると述べ、67歳以上は1割負担にすることこそ国と地方自治体の責務であり、企業の社会的責任だと、市長の見解をただしました。

67歳以上の医療費負担を1割に

さらに佐野議員は、前期高齢者(70?74歳)への医療費助成は、後期高齢者(75歳以上)の医療費増加を抑える要のひとつであり、早期治療と悪化させないための医療費の助成は重要であり、川崎市高齢者医療費助成制度についても来年度67歳?74歳までの市民負担を1割に抑える助成制度として再構築するよう求めました。

阿部市長は、医療制度改革は将来にわたり持続可能な制度にするためであり、見直しが必要とされている制度は適切に見直すなどと答弁。さらに、川崎市独自の高齢者医療費助成制度についても、今回の改革の趣旨を踏まえて国が定める負担割合に合わせるため、制度を廃止すると明言しました。

佐野議員は、後期高齢者医療について、介護保険と医療について、介護保険と同様に、低所得の方への広域連合独自の減免制度の確立が不可欠であり、自治体の一般財源をあてるよう求めました。
04年度の「川崎市高齢者実態調査報告書」では「現在病気がある」人は73・6%にのぼっており、川崎市が進めている高齢者への負担増と検診制度の改悪で市民の健康状態を悪化させることは明らかだと、重ねて67歳以上の1割負担を求めました。

健診制度の維持継続を

老人保健法が廃止され、来年度から、自治体としての基本健診がなくなり、国保組合・健保組合に特定検診が義務付けられる問題で、現在、川崎市が国の項目に追加して行っている検診を維持するよう求め、さらに、がん検診の自己負担の抑制施策や、後期高齢者健診についても、保険料に跳ね返らないよう充実させるために一般財源を繰り入れるよう求めました。

健康福祉局長は、健診について、今回の目的は疾病の予防より生活習慣病を防ぐことにあり、市としては健診・保健指導を効果的に実施していきたいと答弁。

後期高齢者医療の保険料は広域連合で検討中であり、減免制度についても検討されていると述べました。また、がん検診の自己負担については、受益と負担の適正化の観点から見直しを挽討したいと答えました。

子どもをめぐる教育環境の改善・充実について


不登校の解消に向けて少人数学級の拡大を

佐野議員は、06年度、神奈川県内の公立中学校の「不登校者数」が7,806人と全国最多になったことについて、市内の中学校でも前年比13人増の282人、小学校で179人と、依然深刻な不登校問題の対策を求めました。

原因の1ついわゆる「中一ギャップ」を解消するこれまでの取り組みとして、家庭訪問で学業や生活面の相談に乗るなど丁寧な援助が効果をあげていると述べ、小学2年生と中学1年生の少人数学級拡大の推進を要求。また、スクールカウンセラーの配置をすべての小学校・高校に配置するよう求めました。教育長は、現在、小学1年生が111校、小学2年生で86校、中学1年生では26校が35人以下学級となっており、今後施設の状況や教員の配置など、学校ごとの状況に合わせた検討を進めていきたいと答弁。
さらに、スクールカウンセラーの配置では、今年度より2名の学校巡回カウンセラーを配置し、小学校では要請に応じて、高等学校では月に2回程度定期的に派遣しているが、小学校についても定期的に派遣できるよう充実に向けて取り組んでいく考えを示しました。

わくわくプラザ室を利用する新たな事業について


2010年までの「新実行プラン」で検討されている、午後6時から7時までわくわくプラザ室を活用した子どもの居場所確保事業について、一部費用負担の導入はすべきでないと指摘。
市民局長は、新たな事業の詳細は検討中だが、一部の利用者が対象のため利用者負担を求めることになる。わくわくプラザ事業へは波及しないと答えました。

中途退学者出さぬよう高校奨学金の拡充を
04年以降、高校奨学金受給者数が3年間で100人減少し、予算も約1200万円減っていることについて、07年度の応募者数は過去最高の986人であり、1人当たりの金額も、横浜市の1万2000円と比べても川崎市は9500円と低い実態をしめし、経済的な理由で退学する生徒が出ないよう、受給者数と金額を04年度の水準に戻すよう求めました。

教育長は、経済的に就学困難な家庭については、奨学金のほかに授業料減免制度もあるので活用してほしいと答弁しました。

市立高校再編の名で夜間定時制を減らすな

現在5校ある市立夜間定時制高校を3校に減らす計画について、学校が遠くなることや、高齢者や障害を持つ人の身体への負担や経済的困難を抱える生徒が通いきれなくなることが懸念され、再編の名による統廃合で定時制高校を減らすべきではないと述べました。

また、今年度は全県の入試選抜不合格者の63%が川崎であり、前期試験の枠を広げ、「高校でやり直したい」と定時制を第1志望とする生徒全員が合格できるよう手立てを尽くすよう求めました。

教育長は、入試選抜について、募集定員を超える生徒を受け入れてもなお不合格者が出る状況を解消するために、公立高校の全日制の募集定員増を引き続き県教委に要望するが、前期募集枠を増やすことは、現行の入試選抜制度と相反する面もあり、県教委と研究していきたいと答えました。

周辺環境と調和のとれたまちづくりに向けて

環境無視のマンション建設は指針の見直しを

溝口末長のマンション計画は、近隣住民の生活環境を悪化させる事業利益最優先の計画だと市議会で請願が採択。まちづくり局・環境局・健康福祉局の3局長が事業者に異例の指導文書を出しても、見るべき改善がないことについて、環境アセスの実効性と提供公園の設置の抜け道の問題点を指摘しました。

環境局長は、事業者が総合調整条例9条に基づく公園等整備指針第4条の「…250メートル以内に公園等がある場合で、緑化基金への協力を行った場合」を選択したことで公園の設置が免除されたが、大規模な建築行為においては人口増加などから、一定の公園は必要であり、指針の見直しを検討したいと答えました。

川崎区小田栄西地区のまちづくりについて

旧県立川崎南高校の問題で、佐野議員は、県が校舎解体の理由にしている土壌汚染については、松沢県知事も「人体に影響はない」と述べており、再利用は可能だと指摘しました。

阿部市長は、地区計画の内容は6月議会で条例化しており、まずは解体して県が汚染土壌の処理を済ませた段階で地元の意見を聞いて調整したいと述べました。

多くの利活用の道あるのになぜ壊す

佐野議員は、具体的な計画もないのに、使える校舎を急いで解体する必要はなく、川崎市が無償で借りて、養護学校や建て替えの市立川崎高校の仮校舎として、また保育園や台風被害の多摩川グランドの仮使用などに利用すれば数億円節約できると指摘。さらに、松沢県知事が定例記者会見で「あそこは川崎市が都市開発をしたいということで土地再生機構と一緒に都市計画をやりたい。そのためには更地にして渡さないといけないので校舎を取り壊し、川崎市が望む方向に県が協力させていただいている」と述べていることを指摘し、売却して儲かるのは取得した事業者で転売すれば百億円ともいわれる利益が転がり込むことになると述べました。
阿部市長は、従来の答弁をくり返すばかりで市から校舎の解体を依頼した指摘には答えませんでした。

地域経済の活性化へ思いきった支援を

個店への新たな支援策を

佐野議員は、地域経済活性化のためには、まず元気な商店街づくりだとして、ブランド製品開発や高齢者にやさしい商店街づくりなど、商店街が生き残り作戦として行う事業への補助を求めました。新開発事業の立ち上げに必要な初期投資の助成を個店に対しても行うよう求めました。また、市商連などが期待を寄せる大型店・チェーン店の商店街加盟を促す制度の条例化を要求。

中小企業への融資の際に信用保証協会が80%、銀行が20%を保証する責任共有制度が10月から始まるが、貸し渋りを発生させないように念を押しました。

経済局長は、商店街が実験事業として実施するものについては「生活コア商業活性化支援事業」で支援をおこない、個店への支援については融資や専門家の派遣などで支援していく考えを示しました。今後は商店街が地域と連携し地域の課題解決に取り組む自主的な事業への支援を検討していくと答えました。

商業条例化については、引き続き連絡協議会開催を通じて協働した活性化が促進されるよう市商連と連携して取り組むと答弁。また、責任共有制度については金融機関が「制度導入に伴ってあらためて厳しくすることはない」と述べており、貸し渋りは予測し難いと述べました。

若者の就業機会拡大など支援策促進を

「労働経済白書」によると、家事も通学もしていない「若者無業者」が増加し、さらにパート・アルバイトの過半数が年収50万円?149万円。派遣、契約社員などの3割が200万円、?290万円となっており、正規労働者と昇進・昇給の仕方の違いから賃金格差を生みやすく、企業に正規雇用の就業機会の拡大を求めています。

佐野議員は、川崎市が行ってきた企業説明会・面接会を今後も積極的に開き、川崎の南・中・北地域の3カ所に拡げるよう求めました。また、「ネットカフェ難民」についても調査し、支援策をまとめるよう求めました。

 

住民投票条例骨子検討案 住民には厳しく、市長はフリーハンド


佐野議員は、概要が示された住民投票制度について、市民の期待に応えた条例にする立場からいくつかの問題点を指摘しました。

発議に必要な署名数

発議権について、市長の発議要件は議会への報告だけなのに対し、住民には、発議に必要な署名数を資格者総数の10分の1以上としているのは、地方自治法第74条の直接請求に必要な50分の1に比べて厳しすぎると指摘。期間が限定されない請願署名とは同列には扱えず、直接請求と同様に50分の1とすべきだと主張しました。

 

いつの間にか付け加えられた除外対象項目

住民投票の対象事項から除外すべき6項目の中に「(5)公共公益施設及び都市基盤施設の建設が相当程度進捗していることにより、中止が困難、あるいは中止により重大な影響が生じる事項」が付足されているが、公募市民が参加して作成した「検討報告書」にも存在しなかった項目であり、いつ、どのような理由で、誰が挿入したのかと追及。

さらに、発議事案が対象事項に該当するか否かの判断を市長にゆだねている点について、住民と市長が対立する事例の判断も含めて、市民が行うべきだとして、これの削除を求めました。

総合企画局長は、発議要件について、住民の意思を確認する住民投票を求める署名は、積極的な賛意を求める直接請求より署名が集まりやすいなどと答弁。付け加えた除外項目について、公共工事が相当程度進んでいる場合は、社会経済上の観点からはなじまないのではないかと制度設計作業の段階で検討したことを認めました。

「新・行財政改革プラン素案(案)」に盛り込まれた主な廃止・見直し(抜粋)

■小児医療助成事業等…県の制度に基づく医療助成事業(小児、ひとり親家庭等、重度障害者)及び小児ぜん息患者医療支給事業について、県の制度改正の動向を踏まえ、事業を見直す。

■老人医療助成事業…平成20年4月からの後期高齢者医療制度の施行に伴い、事業を見直す。

■基本健康診査事業…老人保健法の改正に伴い基本健康診査事業は平成19年度廃止し、平成20年度からは医療保険者による特定健診事業を実施するなど、医療制度改革にあわせた健診制度に見直す。

■結核・精神医療付加金支給制度…平成18年4月から実施された障害に係る公費負担医療制度の改定を踏まえ、結核・精神医療付加金支給制度を見直す。

■公立保育所の民営化…平成21年度から24年度に各年度5力園の保育所を民営化する。

■市立幼稚園(研究実践園)…幼稚園教育の実践は私立幼稚園が担うことにより、市立幼稚園(研究実践園)は平成21年度で廃止。

■敬老祝品贈呈事業…77歳の方への祝品の贈呈を見直す。

■長寿夫婦記念品贈呈事業…結婚60周年を迎えた夫婦への記念品贈呈を見直す。

■市立高等学校の再編整備…2部制(昼間部・夜間部)の導入や定時制高校の再編に向けた取組を進める。

■私立学校等補助金…学校の教材購入に対する補助等は、補助率の見直しなど、補助・助成金見直し方針に沿って見直す。

■児童福祉施設に対する補助・助成金…児童福祉施設に支出している職員給食指導費は、必要性が薄れてきたことから平成21年度廃止。

■がん検診自己負担額…受益者負担の適正化の観点から自己負担額を見直す。

■定時制高校の給食自己負担額…受益者負担の適正化の観点から、自己負担額を見直す。

■福祉措置による特別乗車証交付事業…生活保護世帯は、生活保護制度において最低限必要な交通費、通学・通院費が支給されていることから、交付事業を見直す。

■福祉事務所生活保護業務…より効率的・効果的な生活保護業務執行体制を構築する。

■公立保育所職員配置墓準…効率的な運営を図るため、国基準や他都市及び市内社会福祉法人が運営する保育所を参考に見直す。

■廃棄物収集・処理業務…家庭から排出される粗大ごみや小物金属などの収集、処理業務を委託化する。

■特別養護老人ホームの運営…公設の特別養護老人ホーム8施設は平成23年度以降の施設譲渡も含めて検討する。

■障害者福祉施設の運営…指定管理者制度により運営している障害者福祉施設は…平成23年度以降の施設譲渡も含めて検討する。

■消費者保護業務…川崎区の消費者行政センターに高津区の北部消費者センターを統合。

■下水道事業と水道局…下水道事業と水道事業及び工業用水事業の執行体制の統合に向けた検討を進める。

■道路、河川、公園緑地等…建設局と環境局緑政部の統合に向けた検討を進める。

■国民健康保険事業…会計の収支均衡を図るため一般会計からの多額な基準外の繰入金が存在している。その縮減に向けて国民健康保険料について負担の公平性と保険料徴収率の向上を図る。

■墓地整備事業…墓地使用料は前回改定から10年程度経過しており、見直しを検討する。

■庁舎駐車場…効率的な利用を促進し、利用者の利便性向上を確保するとともに、収入増を図るため、有料化を進める。

不登校児童生徒数と前年度小学校6年生から中学校1年生への増加率
年度 小学校 中学校 中1/小6
6年生 1年生 比率
14年度 95 269 *
15年度 86 242 2.55
16年度 59 230 2.67
17年度 68 264 4.47
18年度 63 252 3.71

(2007.9.13)