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2008年1月18日

自営業者の子どもを認可保育園に入れさせて!


2008,01,18, Friday

幸区・中原区民商が対市交渉、竹間団長が同席

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認可保育園の入所申請で自営業者が就労実態を正しく反映した扱いを受けていない問題で、1月17日、幸区・中原区の民主商工会と健康福祉局こども計画課との交渉に、共産党市議団の竹間幸一団長が参加しました。
川崎市の「保育所入所選考基準」は、優先順位を決めるランク付けで、自営業(自宅外自営、親族等が経営の自営を含む)の場合は「中心者」と「協力者」に区別され、夫婦で働いている場合、就労時間が同じでも妻が「協力者」と判断されれば世帯として「Bランク」以下と判定され、入所が厳しくなります。その目安として「経営規模・業種・労働時間・労働密度・就労内容・収入実績等からみて、中心者と補助的な業務を行う協力者を区分する」と決められています。

就業実態を見ない福祉事務所の理不尽な対応に怒り

中原区のそば屋に勤めるNさん夫婦は、生後4ヶ月の赤ちゃんを抱いて交渉に参加。親がオーナーの店に夫婦で通い、乳児を店の2階に置いて、2人とも毎日10時間ほど主力となって働いていますが、「入所選考基準」では夫が「中心者」とされても、妻が「協力者」と判断され、夫婦世帯としては「Bランク」の判定に。福祉事務所に行っても、「自営の人はどう頑張ってもBランクにしかならない」と言われ、Nさんが「抜き打ちでもいいから就業実態を見に来てほしい」と訴えても、「見に行く必要はない」と冷たい対応です。
川崎駅西口の和食店で働くMさん夫婦は幼児2人を連れて交渉に参加。毎朝、車で横浜市の親戚の家に子どもを預けてから店に通い、体を壊しているオーナーの親に代わり、主力になって夫婦で働いています。やはり、「入所選考基準」で夫婦世帯としては「Bランク」の判定。妻は夜遅くまで働いているのに、月8万円程度の収入という点から「協力者」と判断され、福祉事務所は「中心者(Aランク)になりたければ、来年は収入を増やして来てください」と、就労実態の説明を信用しない不誠実な対応に終始。

「この場合は夫婦とも中心者だろう」と、子ども計画課長

これらの訴えに対し、対応した子ども計画課長は、「福祉事務所は就業実態で中心者と協力者に判断していると思うが、話を聞いていると中心者だろう」との認識を示したうえで、「入れるか入れないかはその地域の待機の状況」と述べました。
参加者からは「そば屋には刃物もあるし、火もガスも使う、危険と隣合わせ。危険度の高いところで子どもを育てるのは無理がある」「夫婦で同じように働いているのに、中心者と協力者に分けられる意味がわからない」「横浜市の基準は自営業者の区分を設けていない」「自営業の場合、収入は就業時間に比例するという機械的な考えは当てはまらない。それしか払えない中小零細業者の実態をみてほしい」など、基準見直しを求める声が相次ぎました。

差別的な「中心者」「協力者」区分の撤廃が必要

共産党の竹間議員は、「課長はあくまで就業の実態が基準とおっしゃった。そうであるならば、入所選考基準で同じ就業時間でも『中心者』『協力者』に区分していること自体が大きな矛盾です。この基準を変えないといけない」と指摘しました。
子ども計画課長は「あくまで福祉事務所の判断ですが、この事例についてはよく実態を聞いて判断するよう福祉事務所に伝えます」と約束しました。