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2010年9月13日

「地域主権改革」の川崎市政への影響を学習 渡辺治教授が講演


P1050104 9月4日、日本共産党川崎市会議員団主催の学習講演会「民主党政権のもとでの地方政治のゆくえ、川崎市政への影響を考える」が開かれ、市民ら110名が参加しました。講師は渡辺治一橋大学名誉教授。

渡辺教授は、昨年の自民党から民主党への政権交代は、自民党の「構造改革」(大企業の競争力強化・負担軽減の推進、そのための規制緩和、消費税増税、福祉切りすて、公共事業の抑制)で苦しんだ国民の批判と、自民党の限界を超えてさらなる「構造改革」を求める力とが合流して実現したが、参院選ではこの両方の支持が離れ敗北、しかし、構造改革を求める勢力の支持を受けて政権についている前置きして、管政権での「構造改革」と「地域主権改革」について話しました。
DSCF1139 川崎市は、国がすすめている「地域主権改革」を大いに推進すべき、と国に対して要請を強めている状況ですが、渡辺教授は、「地域主権改革」は、義務付け・枠付けの見直し、規制緩和、基礎自治体への権限委譲と国の出先機関の廃止、一括交付金などで、地域から「構造改革」を推進し、福祉切り捨てを加速させるものだと指摘。参議院選挙敗北で消費税引き上げを言えなくなったぶん「構造改革」を推進し、「地域主権改革」で地域を「構造改革」の単位にしてナショナルミニマムを解体、後期高齢者医療制度に代わる新しい制度・医療費抑制の新制度を地域でつくろうとしているなどと、詳しく説明しました。
そして、このような政権の新たな攻勢に対して、憲法25条に基づく社会保障がはなひらく新しい福祉国家の構想、福祉国家型の真の地方自治の構想を、運動団体と政党、学者が共同して具体化させ、対案を国民に示すことに力をそそぎ、地方から変革を進めようと話しました。