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2015年1月15日

川崎市の都市計画行政のあり方に関する調査研究(2013年9月)


iwami-houkoku

はじめに
 
本報告書は 2012年10月に日本共産党川崎市会議員団より委託を受けた研究の成果をとりまとめたものである。
本研究の課題は、川崎市の都市計画の問題について考察し、追究すべき新たな方向性を探究することである。考察の中心は、小杉駅周辺開発の問題であるが、その背景をなす、川崎市における開発戦略-都市計画の基本的特質についても把握につとめた。
  本報告書は、大きく3つのパートから構成されている。
「第Ⅰ部  川崎市における開発戦略と都市計画」では、川崎市の成長戦略-開発戦略-都市計画という基本線において、川崎市における都市計画の動向と特徴を分析するとともに、こうした戦略が生み出し、ないしは加速化させている、地域の衰退と格差拡大の問題をいくつかの指標によって、その実態とともに明らかにした。
次に、「第Ⅱ部  小杉駅周辺開発に見る都市計画の問題点」では、小杉駅周辺地域の開発に焦点を当て、まさに、それが大企業主体の開発・都市計画であることを具体的に明らかにするとともに、それが引き起こしている地域破壊・地域衰退の実態を、いくつかの側面から明らかにした。
なお、小杉駅周辺地域の開発において、中心的都市計画手法として採用されている再開
発等促進区については、小杉町二丁目地区の事例に則しながら、開発企業が受ける受益と都市環境向上への貢献の不均衡という、都市計画上の不公正さを、川崎市における制度運用の実態に即して具体的に考察した。
最後に、「第Ⅲ部  川崎市都市計画が目指すべき新たな方向」では、以上の分析をふまえ、川崎市の都市計画は軌道修正が求められていること、とりわけ、人口減少・高齢化社会という右肩下がりの時代の到来を考慮するとき、その軌道修正は差し迫った課題であることを明らかし、その新たなまちづくりの基本的方向性を提示するとともに、制度的改善について、住民参加手続きを中心に提案をおこなった。