議会報告

2020年3月6日

ため込み金を福祉に川崎市議会宗田議員が代表質問


IMG_1984川崎市礒会第1回定例会で3月2日、日本共産党の宗田裕之市議団長が代表質問に立ちました。

2020年度の川崎市一般会計予算は7,925億円(前年度比4.4%増)となっていますが、福田紀彦市長は「厳しい財政状況」として高齢者予算を削減。また、1人当たりの社会保障費や教育費、中小企業支援・商業振興費は他政令市の平均と比べても低くなっています。

宗田団長は、市財政のためこみ金である「減債基金」は一般会計分で政令市平均の約1.6倍の2,204億円もあると指摘し、「財政が厳しいという根拠はない。余剰分を取り崩し、市民の暮らし・福祉にこそ使うべきだ」と迫りました。

また、羽田新飛行ルートの問題で、コンビナート上空で航空機事故が起きた際の被害想定を市が国に求めていないことを指摘。さらに「コンビナート上空飛行の原則禁止」通知を国が一方的に変え、市から市民への説明もないことを批判。「市民に事故の危険性の説明もせず新飛行ルートの運用開始は許されない。運用の差し止めを国に求めるべきだ」と追及しました。

 

宗田議員の質問原稿(初回分)はつぎのとおりです(議事録ではありません)。

日本共産党代表質問 

私は、日本共産党を代表して2020年第1回定例会に提案された諸議案、ならびに市政一般について質問を行ないます。

新型コロナウイルスについてです

新型コロナウイルス感染症が拡大し、2月29日時点でクルーズ船乗船者を入れた感染者は946人、死者11人となっています。その対策は緊急かつ最大の政治課題になっています。しかし、国民の不安が広がる一方、安倍政権は後手後手の対応で感染拡大を許してきました。「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」の第1回目会合は2月16日とあまりに遅く、安倍首相が出席したのはマスコミの入った最初の3分間だけ、政府の対策本部の会議も3人の閣僚が私用で欠席していたなど、真険さが問われる事態になっています。

コロナ対策予算も153億円に過ぎず、アメリカの2700億円、人口約2400万人の台湾で2200億円、人口約560万人のシンガポールでも5000億円の対策費を組んでいるのに、日本は際立って少ない予算です。29日に強行成立させた2020年度予算案にも感染症対策は1円も計上されていません。

国民の批判が高まると安倍首相は、全国一律の休校要請を出し、教育現場、親と子どもを大混乱に陥れました。25日に発表した新型コロナウイルス感染症対策本部の基本方針では、学校の休校は感染の広がりに応じて都道府県が判断するとされていたものを、わずか2日で専門家会議での議論も経ないで決められたことは問題です。

一律の要請を行ったことについて首相は合理的根拠も示さず、「要請に過ぎず法的拘束力はない」「各学校、地域で柔軟にご判断いただきたい」などと、自分で述べたことを自ら否定する無責任な態度に終始しています。

要請に伴い、休校を決めた自治体では現場での混乱が生じています。子どもの預け先への支援や労働者の休業補償など緊急に対応すべき課題は山積みです。また、新型コロナウイルス感染症の拡大が日本経済に深刻な打撃となりつつあり、消費税増税で大打撃を受けているなか、さらなる打撃を受ける中小業者への支援策など、地域経済への緊急支援策が必要です。

いま重要なのは、専門家を国会に招致し、科学的知見を共有し与野党を超えて抜本的打開策に取り組むとともに思い切った財政措置を取ることです。政府に対してそのことを強く求めて、以下、質問を行います。

市長の政治姿勢についてです

新年度予算案の特徴について、市長に伺います

 新年度一般会計予算の規模は、前年度比334億円増の7925億円で6年連続、過去最大。市税収入は、前年度比3億円減の3634億円で6年連続過去最大の昨年度とほぼ同規模。これは個人市民税が30億円増、固定資産税21億円増など人口増、市民からの税収増によるものです。財政力指数は、政令市トップで、4年連続、政令市で唯一の普通交付税・不交付団体となっています。2018年度決算では、財政健全化指標は、すべて基準値を下回っており、極めて優良。一人当たりの市債残高は、政令市の平均よりも8万円低く、借金の負担額が少ないのが特徴です。川崎市の人口増加率、生産年齢人口割合ともに政令市で最も高く、人口推計でも今後10年間は増加を続けるため市税収入の増加は今後10年間続くと予想されます。このように、市税収入、財政力指数、財政健全化指標のどれをとっても、川崎市は政令市でトップクラスの財政力を持っています。

減債基金残高は、一般会計分でみると2204億円となりました。一人当たりの市債残高は政令市平均以下なのに、減債基金残高は政令市平均の1.6倍にもなります。7年後には3100億円を超え市税収入額に匹敵するほどになります。政令市の減債基金残高は、取崩額の平均4年分ですが、本市の7年後の残高は、その間の平均取崩額の7年分にもなり、金額にして約1300億円も多く、明らかに余剰過多の状況です。川崎市にとって7年後、3100億円を超えるような減債基金残高が、なぜ、必要なのか、市長に伺います。

市長は、本市の財政状況について「今後、厳しい財政状況が続く」として、財政が厳しい理由に「収支不足による減債基金からの借入」や「社会保障費の増大」、「法人市民税の減収」、「台風被害への対応」などをあげました。

「収支不足による減債基金からの借入」という理由についてです。他政令市では、収支が不足する場合は、通常、基金への積立額を取崩して対応しています。川崎市でも、収支の足りない分は、減債基金の積立額431億円から減らして対応すれば、収支不足も出ないし、借り入れる必要もありません。他政令市ではそういうやり方で収支不足を出さないのが普通です。ところが、川崎市は積立額を取崩さず、そのまま積み立てて減債基金から借り入れすることで収支不足があるように見せています。こんな方法をとっているのは川崎市だけです。

減債基金からの借入累計が667億円あることが、財政が厳しい理由になっていますが、減債基金残高は、借入額を差し引いても1537億円あります。他の政令市の残高は取崩額の4年分ですから、1130億円で十分です。これだけ見ても川崎市は他都市よりも基金残高は400億円多くあり、この余剰分は今後7年間どんどん増え続けて1300億円にもなります。

さらに120億円という収支不足の額についてですが、予算の収支不足額も決算と比較すると毎年過大に計上されています。15年度は87億円、16年度は39億円、17年度は55億円、18年度は63億円と収支不足額は平均60億円過大に見積もられています。以上のように減債基金残高、収支不足額が過大に見積もられており、しかも収支不足は減債基金への積立額を減らして対応すれば、収支不足も出ず借入も必要もありません。「収支不足による減債基金からの借入」は「財政が厳しい」という根拠にはならないと思いますが、市長に伺います。

「社会保障費の増大」という理由についてです。社会保障費である扶助費は、前年度比で131億円増ですが、福祉に使われるべき地方消費税交付金が80億円増額されたので、実質の増加額は51億円にすぎません。しかも、これは保育所増設等のためにどうしても必要な費用であり、増加した部分のほとんどは国や県からの補助から賄われるので、扶助費の経常収支比率は18年度決算では18.6%にすぎません。さらに、一人当たりの扶助費の額は引き続き政令市平均を下回っていますし、福祉予算である民生費も1人当たりにすると政令市平均よりも2万円も低い状況です。一方、一人当たりの個人市民税は、政令市平均より2万円以上高く、政令市トップの8万4000円です。市民にとっては、政令市で最も高い市民税を払っているのに福祉の予算は平均以下で、納得できるものではありません。「福祉の増進」という地方自治体の役割からみても、「社会保障費の増大」を「財政が厳しい」という根拠にすべきではありません、市長の見解を伺います。

「法人市民税の減収」という理由についてです。法人市民税は、消費税率引き上げに合わせた法人税割の税率引き下げで30億円減収するという内容です。しかし、同時に消費税引き上げにより県からの交付金、法人事業税交付金と地方消費税交付金は100億円の増額となります。交付金は市税収入に入らないため市税収入は減りますが、逆に交付金は100億円増えるので、市の収入としては70億円の増収となります。また、企業収益の32億円減収を予想していますが、たとえその通りの企業収益減になるとしても法人市民税の減収62億円は、交付金との差し引きで、市の収入は38億円の増収です。以上の点から「法人市民税の減収」を財政が厳しい理由にはならないと思いますが、伺います。

「台風被害への対応」を厳しい理由に挙げています。台風被害対応の予算額は82億円ですが、台風被害防止のためとは直接関係のない羽田連絡道路のための浚渫費用30億円が大半を占め、それを除くと市の負担分は38億円です。さらに、防災のための予算である国土強靭化・地震防災対策の予算は5億円の減額。消防力・救急医療体制の予算も6億円の減額。災害時の機能強化、施設の耐震化のための上下水道の予算も13億円減額と大幅に削減されるなど防災予算自体は、削減されているのが現状です。防災や災害対策予算は拡充するべきであり、ましてや「財政が厳しい」という根拠にすべきではないと思いますが、市長の見解を伺います。

地球温暖化対策についてです。

 福田市長は、本議会の施政方針演説で「世界的に気候変動への対応が進む中、本市におきましても、CO2排出実質ゼロや再生可能エネルギー100%転換をめざし、2050年の脱炭素社会の実現に向けて取り組んでいく」ことを表明しました。近年、オーストラリアの森林火災、南米の大洪水、ヨーロッパの猛暑、日本の豪雨・台風災害など、地球環境は危機的な状況を迎えており、その対策は待ったなしの緊急課題となっています。しかし、新年度予算では、昨年度と比較して「気候変動への対応」として拡充したのは庁舎内LED化のみです。その他、関連予算では、環境エネルギー施策は20%減、グリーンイノベーションは14%減、水素戦略の予算は62%減、都市農業の振興予算も減と軒並み減額となっており、市長の姿勢とまったく違います。市長の姿勢に見合う予算にすべきと思いますが、伺います。

川崎市の温室効果ガスの削減目標と到達についてです。

市は2018年に地球温暖化推進基本計画を策定し、「30年度までに1990年度比で30%削減」を目指していますが、川崎市の実績は16年度、温室効果ガス排出量は2261万トンとなり90年度比で19.2%削減にとどまっています。しかし、市は、川崎モデル「CO2削減に寄与する川崎市発の製品や技術を評価」し、削減量に加えるとしています。この市域外貢献量314万トンを削減量に加えると市の実績は30.4%となり目標は達成しているとしています。しかし、この川崎モデルでは、市内の実質削減量にはならず、しかも、どこの都市もこの算定方式は採用していません。CO2削減量に川崎モデルをいれるべきではないと思いますが、伺います。

産業系の排出量についてです。

産業系のCO2排出量は77%で、他都市平均が4割ですから、川崎市は産業系の排出量が極めて高いのが特徴です。しかも、エネルギー使用量の8割が大企業・大工場で使用され、化石燃料の使用量では、石油の85%、高圧ガスの99%が臨海部に集中しています。COP25でも問題となった化石燃料を使用する発電所は、主なものだけでも川崎天然ガス発電所、川崎火力発電所、東扇島火力発電所、川崎クリーンパワー発電所など臨海部に4か所あります。CO2削減において、産業系、特に臨海部の削減が最も重要な課題と認識しているのか、伺います。産業系、特に臨海部の大企業・大工場・石油コンビナートについてどのような規制をしていくのか、伺います。CO2削減、再生可能エネルギー供給のために、どのような臨海部の再編を目指すのか、伺います。

性的マイノリティー、SOGI支援策についてです。 

市長は施政方針演説で「パートナシップ宣言制度の創設に向けて取り組みを進める」と、制度の導入に言及しました。関係者はじめ、市民の皆さんのこれまでの努力が行政を動かし、一歩、実現に踏み出したものとして、評価するものです。

 私たちは、「差別のない人権尊重のまちづくり条例」の審議においても、LGBTQへの差別の実態を取り上げ、アウティング禁止も含め、市が支援する姿勢を明確にし、発信すべきと求めてきました。今回、「パートナーシップ制度」の検討とともに、「SOGI支援宣言」を行い、SOGI当事者支援と差別をなくすための啓発を全庁的に取り組む決意を示すべきと思いますが、市長に伺います。

 他都市では、「同性パートナーシップ制度」を導入することで、公共住宅の入居資格を認めるなど、改善が始められています。本市では「パートナーシップ制度」による効果として、どこまでの具体策を考えているのか、市長に伺います。

子育て支援策についてです。

小児医療費助成制度の拡充についてです。

小児医療費助成制度の新年度予算は、46億4,448万円余で6,998万円余が減額されています。通院の対象年齢の拡大ですが、この1年で県内の自治体は、さらに進み、高校卒業までの助成の大井町を含め、中学校3年生までの無料化は、2020年度10月から予定の伊勢原市を含めると、33市町村中30自治体で実施、全体の91%になります。助成対象年齢、所得制限、一部負担金の有無を3つの条件で比較すると33市町村で、川崎市は33番目と最低を更新しました。また、20政令市の中でも川崎市は18番目と、ワースト3位です。これまでも市長は「本制度を含め総合的に子育て支援策を推進」するとし、拡充を表明しません。中学3年生までの無料化の拡充はまったなしです。市長に伺います。

 通院の所得制限、一部負担金をなくすことについてです。子育て世代の方々から、「所得制限がありわずかな金額の差で医療証もなく、補助がないのは納得がいかない」との声がよせられています。所得制限による通院助成対象外となる人数は30562人、23%であり所得制限・一部負担金をなくすのに約17億2500万円でできるわけですから、ただちに撤廃すべきです。伺います。

保育所の待機児童解消についてです。

1月24日現在の認可保育園に利用申請して入所できなかった保留児童数は昨年より198人減ったものの3343人にのぼりました。2019年4月からの1年間で保育所、地域型保育所,認定子ども園の定員は2019年度予算案では、2151人分の整備を予定していましたが、実際には1778人増にとどまりました。1778人の増設がされてもこれだけの保留児童数が出ているわけですから、市の増設計画の見通しが実情に合っていないといわざるを得ません。

利用申請は毎年増加し、就学前児童数に占める割合は毎年2.5ポイントずつ増えているとのことですが、2019年10月1日では過去最多の44.3%にもなっており、2018年10月1日の41.3%から3%も増えています。無償化と経済悪化などにより働く女性の増加によって保育ニーズがさらに高まり、利用申請の増加に伴う認可保育園の増設の必要性が今年も浮き彫りになっています。

川崎市総合計画第2期実施計画では2018年度から2021年度の4年間で8665人分の整備計画を立てていました。しかし、2018年度の増設計画2350人に対して実際の増設は1953人、2019年度の増設計画2151人に対して実際は1778人、2020年度の増設計画2127人に対して1827人と3年間の予定計画数に対してすでに1070人分少ない増設数となっています。2021年は2037人となっていましたが、8665人の整備計画を達成するにはこれまでの不足分1070人分を入れると3107人の増設を行なわないと間に合わない状態でした。

ところが、今年2月に出された「川崎市子ども・若者の未来応援プラン―第6章改定版」では、教育・保育の量の見込みと確保方策について減少させ、認可保育所等の受入枠の拡大目標も2020年度は2127人だったのを1827人に下げ、2024年度までの合計を8689人としました。就学前児童数に占める量の見込みの割合を2025年には、1~2歳児では71.2%(3号)、3~5歳児では61.8%と予想しているのに、保育所整備計画の目標を下げることで対応するのでは実態とかけ離れた対応ではないでしょうか。「就学前児童数の減少を見込んでいるが、それを上回る形で全体のニーズ割合の増加を見込んでいる」としながら、目標を下げた理由を伺います。

私たちはこの間の申請数から見ると、そもそも2018年度から2021年度の4年間で8665人分の増設ではとても足りず、1万人以上の整備計画が必要だと指摘してきました。実際、各年度の増設計画数に対して1000人以上もの超過保留児童数が出ていることからすれば、2020年度から24年度までの目標を1万5千人とする計画に修正すべきです。伺います。

病児、病後児保育についてです。

子育て中の保護者から「小学生の息子が急に熱を出してしまったときに隣の横浜市はあるのに、川崎市は預けるところがない。働きながら子育てする環境が遅れている」という声をお聞きしました。病児保育施設の整備について本市は未就学児のみを対象としているとのことですが、横浜市は、小学生まで対象にしているとのことです。本市が19年3月に行った調査で就労している保護者への質問では、小学生のこどもが病気になった際、病児病後児保育を利用したいという回答が25.2%にも上っています。しかし未就学児のみ対象の本市ではそういった切実な声に応えられません。本市も横浜市のように病児・病後児保育の対象を小学生まで拡充するべきと考えますが、伺います。

教育をめぐる環境整備についてです。

少人数学級についてです。

昨年10月に発表された「川崎市立小中学校における児童生徒の問題行動等の状況調査結果」によると、2018年の市内小中学校の不登校児童の数は17年から195名増の1867名。中でも小学校の不登校出現率は1000人あたり7.2人。この数値は5年前の3.8人からほぼ倍増、加えて不登校の理由について小学生は「家庭に係る状況」、中学生では「学業の不振」が最も多い要因として挙げられています。「平成30年度少人数学級研究指定校の取組概要」の中でも、少人数学級のメリットについて「家庭環境が課題ある生徒に対しては時間をかけて話をすることができ、保護者に対しても家庭訪問などを含めて丁寧に対応できた」「生徒ひとりひとりに目が行き届き、学習のつまずきの発見や個人の学習進度等に応じた指導が可能となった」との記述があります。さらに小学3年生から中学2年生まで一律35人学級、中学3年生においては30人学級と政令市の中で最も少人数学級を進めている京都市の不登校生徒の出現率は小学生で本市7.2に対し京都市4.2、中学生では本市46.2に対し35.3と本市を大きく下回っています。本市独自で教職員を増やし、現在小学2年までの35人以下学級を小学3年以上と中学で実施に踏み出すべきです。伺います。

就学援助事業についてです。

貧困と格差が広がり、最後の砦である生活保護の拡充が求められている中、国は生活保護費を削減し続けています。川崎市の就学援助認定基準は生活保護基準の1.0倍とされていますが、2013年生活保護費削減の際、他都市では連動させない措置を取ったのに、市は連動させました。そのため、従来のままの基準なら認定されるはずの計369人が基準を超過し認定されませんでした。2018年10月から再度生活保護費削減がされましたが、連動させるべきではありません。伺います。

そもそも本市の認定基準の生活保護基準1.0倍は低すぎます。相模原市では1.5倍です。福島市は19年度から保護基準にかける係数を1.0から1・3に変更しています。鹿児島市は、2013年の安倍政権下での保護費削減前の保護基準を変えないままでいます。このように保護費削減が連続する中でも、こどもの貧困対策などから、就学援助認定基準を引き上げている自治体もあるのです。本市においても、生活保護基準のせめて1.2倍、1.3倍に引き上げることこそ必要ではないでしょうか、伺います。

障がい者施策についてです。

はじめに、障害者への差別を禁止する条例の制定についてです。

大阪府茨木市で2018年4月に施行した「障害のある人もない人も共に生きるまちづくり条例」は、障害者差別解消法では努力義務にとどまっている事業所の合理的配慮の不提供も禁止としています。そのうえでこの条例に基づき、市内事業所や店舗に対し、段差解消や手すりの設置、点字メニューの作成など、合理的配慮にかかわる費用の100パーセント助成を行っています。また、条例では障がいを理由に差別された場合、市長に対してあっせんを申し立てることができ、市長は差別の事実があれば勧告を行うことができます。勧告を受けた者が正当な理由なく当該勧告に従わず、かつ、当該障害を理由とする差別に故意又は重大な過失があると認めるときは、その旨を公表することもできます。このように市独自の工夫で、差別解消の実効性を高めています。本市でも、このような障がい者差別禁止条例の制定に踏み出すべきと考えますが、伺います。

授産学園の建替えについてです。

当該施設は老朽化が進み、かねてより建て替えの要望が強く出されていましたが、新年度予算案に計上され、2020年度から2025年度まで、25億3800万円の債務負担行為が設定されました。建替え計画の内容を年次ごとに伺います。地盤改良が求められていましたが、それはどうするのか伺います。入所施設、通所施設の定員増はあるのか、ショートステイの増床はあるのかについても伺います。

高齢者施策についてです。

特別養護老人ホーム増設についてです。

特養ホームの待機者は2020年1月1日現在で2666人、うち要介護5の方が567人もいます。昨年10月1日の2602人、要介護5の方550人に比べ、わずか3ヵ月でそれぞれ64人、17人も増えています。しかし、新年度は1ヵ所100床開設するのみで、新年度予算では新規の整備計画は1ヵ所ありますが、場所も受託法人も決まっていない状況です。そもそも、2020年度までの「かわさきいきいき長寿プラン」第7期の計画では590床でしたが、新年度100床開設しても460床の達成でしかありません。計画そのものがあまりにも少なすぎます。要介護5の方が567人もいる状況です。実態に合わせた整備計画を抜本的に見直すべきです。伺います。

一方で、市内57箇所の特養ホームには定員に対して253床の空きがあります。空いている要因の主要な理由は職員不足です。昨年、独立行政法人福祉医療機構が行った「介護人材」に関するアンケートでも、7割以上の施設で人手が不足し、利用者の受け入れを制限していることがわかりました。原因は給料など待遇の悪条件です。職員の確保、待遇改善のための施策が急務です。

東京都千代田区では2008年より職員を確保し定着しやすくする目的で、1施設あたり、介護施設の非正規職員の正規職員化へ800万円、パート職員の時給引き上げのため、1施設あたり150万円の補助金を出しています。また、千代田区内に住む職員に月5万円、区外の職員には月2万円を上限に住宅手当費用の支援を続けています。

新年度予算では、人材確保・定着施策として、介護ロボット等の導入を検討する事業者の支援や外国人のインターシップ導入が盛り込まれていますが、介護労働の専門性を正当に評価する処遇改善や経済的支援こそ、職員の確保につながります。本市でもこのような具体的な支援を行うべきです。伺います。

低所得者に配慮した介護保険料設定見直しについてです。

2021年度からの第8期計画の保険料は新年度に決定しますが保険料段階、負担割合は保険者である川崎市の裁量で行います。本市の第7期計画期間の介護保険料の基準額(第6段階)は年額69,900円。保険料上限額は14段階、本人の前年の合計所得金額が1,000万円以上で16万770円を限度としています。現行の保険料設定は所得金額が約10倍以上の高額所得者でも最高額は基準額の2.3倍に設定されています。1000万以上の方も1億円の方も同じ介護保険料負担です。所得格差が拡大している中で逆進性が増加しています。低所得者に配慮した保険料設定の見直しが必要です。引き下げの一手法として保険料設定を14から高額所得者のところでさらに細分化することを検討すべきです。港区は17段階に設定して上限を合計所得金額5,000万円以上、世田谷区は17段階で3,500万円以上、横浜市は16段階で2,000万円以上としています。

その際は高額所得層の段階を拡大して保険料の最高額引き上げを行い、基準額及び基準額以下の段階保険料を引下げて低所得者に配慮した見直しをすべきです、伺います。また、これまでも行ってきた介護保険給付費準備基金の活用などを行い、介護保険料の低額化を図るべきです、伺います。

中小企業支援についてです。

2月17日に内閣府が発表した2019年10月から12月期の国内総生産、GDPの速報値によると、実質GDPは、年率6.3%と大幅な落ち込みとなりました。市内の金融機関の市内中小企業の動向調査によると、今期の業況DIも収益DIも、ともに大幅な後退となり、深刻な実態が浮き彫りになっています。

 市長は施政方針演説の中で、県内の経済状況について「個人消費は雇用・所得環境の改善する下で、穏やかに持ち直している」「景気は緩やかに拡大している」との認識を示しましたが、認識の甘さを指摘せざるを得ません。新年度予算においても、融資関連の預託金、先端産業・拠点整備開発関連予算を除く予算は、34億1300万円余で、予算総額の0.43%とあまりにも少ないのが現状です。市内中小企業の危機的状況を打開するには工業・商業・農業への抜本的支援強化が必要です。

具体的な支援策についてです。「業務改善助成金」や「地方公共団体による小規模事業者支援推進事業」は、国の中小企業・小規模事業支援策ですが、本市でも活用すべきですが、伺います。また、こうした国や県の制度を市内事業者に周知し、活用を促していくために、局をあげて全事業者を対象にした情報提供と支援を直接訪問して行うべきと思いますが、対応を伺います。

住宅リフォーム助成制度についてです。

地域経済への波及効果が大きい建築関連の仕事を市内事業者に結び付けることは、地域経済活性化の観点からも重要性を増しています。住宅リフォーム助成制度を作り、市内にある住宅リフォーム需要を市内経済に結び付け、地域経済の好循環を生み出すべきです。市長に伺います。

公契約条例についてです。

現在の工事契約では予定価格が6億円以上、業務委託契約では1000万円以上となっています。工事契約では、2019年度の実績は現時点で、10件です。工事契約における対象金額の引き下げ、対象事業を増やすべきと思いますが、伺います。

正規労働者の雇用を拡大する対策についてです。

新年度予算では、就業支援事業費が6849万1000円で、681万4000円増額されました。しかし、増額分は、国の「地方創生推進交付金」であるため、市の独自予算はありません。そのうち拡充した新規の「多様な人材育成・活躍支援事業費」1500万円の内訳は、前年度に計上されていた就業マッチング約450万円と女性就業支援400万円の事業費は「人材育成・活躍支援事業費」にそのまま移行され、直接、正規雇用の拡大や定着につながる事業とはいえません。キャリアサポートかわさきが開設をされた2007年度、正規雇用の決定者率は64%、12年後の2018年度は30%に半減しました。2018年度登録者966人のうち希望する雇用形態は6割の方が正規雇用を選択しています。私たちは、正規雇用拡大策として市内97%にあたる中小企業への支援策が欠かせないと、国の事業に加算して正規雇用に転換させる東京都の事例や奨学金返還助成制度を行って、正規雇用として定着につなげている兵庫県や福岡市などの自治体の事例をいくつもあげてきました。本市でも実施すべきです。伺います。

2018年7月、国の委託事業である「神奈川働き方改革推進支援センター」が、県中小企業団体中央会が受託をして開設されました。中小企業の事業継承支援・人材確保支援など、相談を受けた22名のアドバイザーが事業所に出向き、正規雇用の転換等の制度を説明するなどアドバイスもするとしています。アウトリーチの相談は、相談会に出ていく余裕のない小規模事業所から喜ばれ、効果があるとの話しです。市が実施する事業継承・事業継続力強化と合わせて、キャリアサポートかわさきでも、求職者の視点で求人開拓員をはじめアウトリーチで相談できる社会労務士や中小企業診断士など専門家の体制を強化すべきと思いますが、伺います。

就職氷河期世代について伺います。

自治体による就職氷河期世代の直接採用が広がっています。3人の定員に1800人の応募があり話題となった兵庫県宝塚市を皮切りに、全国19自治体が2019年度に職員の中途採用試験を実施または実施予定であると総務省は明らかにしています。一方で本市は、対象年齢を59歳まで広げ中途採用を実施していますが、受験資格の中に民間企業等における職務経験が直近7年中5年以上ある人等の要件があります。就職氷河期世代はバブル経済崩壊の煽りを受け、希望する職に就けず今も無職や非正規雇用という形で不安定な生活を余儀なくされている方々です。本市の中途採用要件は経験不問にすべきと考えますが、伺います。

 また厚生労働省の予算案の中に就職氷河期世代の支援として632億円が計上されています。しかし本市の新年度予算案の中に具体的な氷河期世代支援策が盛り込まれていません。どのような就職支援策を検討しているのか、具体的な支援策を伺います。

防災対策についてです。

はじめに、市長の「台風19号における災害対応の検証について」という中間報告についてです。

 まず、被害状況を刻一刻と把握し、適切な指示を出す体制についてです。とりわけ、課題としてあげていた各区からの現場の報告が迅速に行われなかったことは重大です。被害の大きかった区の危機管理担当は電話対応に追われ、区全体をつかむのに、人的な余裕も手段もありませんでした。現在、各区役所の危機管理担当には、消防署の副署長が兼任している担当課長をのぞき、基本的に6名が配置されていますが、区の状況を総合的に把握し、整理して災害対策本部に刻々と報告するにはこれでは明らかに足りません。この部署を増員すべきですが、伺います。また、本部や各局、区役所において、「指揮命令が錯綜し現場が対応に苦慮する場面があった」という反省を受け、タイムラインを部署ごとに作り、リアルな訓練を行うべきですが、伺います。「中小河川の危険個所を把握しておらず、水位情報や氾濫状況等をリアルタイムに把握できなかった」という反省も出されています。今回は、いままで一度も氾濫したことのなかった地点で水害がおこりました。「課題解決の方向性」のなかで「多摩川や中小河川も含めた危険個所の整理」とありますが、過去に氾濫した箇所だけでなく、市内の中小河川、用水路を改めて総点検し、すべての河川と用水路などの合流地点で逆流の可能性に対応した水門やフラップゲートの設置などを行うこと、そのための水位計や監視カメラなどの設置を急ぎ行うべきと思いますが、伺います。また、内水ハザードマップは早急に作るべきですが、伺います。

排水樋管周辺地域についてです。

現在検証委員会が2回開催されていますが、未だにはっきりと多摩川からの逆流が原因と記載されていません。逆流の影響を示す記録として、資料の中でも記載がある8200㎥の貯留量を要する丸子雨水幹線の水位状況を記録した資料がありません。この記録も添付し有識者に提供するべきと考えますが伺います。

ゲートを閉めていた場合の浸水状況が明らかになる浸水シミュレーションは継続的検討項目とされていますが、いつ誰がどのような方法で行なうのか伺います。

先の議会の代表質問で求めた水位計、監視カメラの設置は歓迎します。ゲート操作における今後の対策として遠方制御化とありますが、操作員の安全確保をした上での現場での判断、確認は必要です。遠方制御化の説明の冒頭に「限られた人員で」との記載がありますが、限られた人員を前提とせず、職員の増員が必要です。伺います。

また、補正予算で1台約5500万円を費やしてポンプ車を購入するわけですが、台風19号通過時の東京都大田区上沼部排水樋管ではポンプ車で排水作業を行っていたものの、水位上昇によって避難、排水作業の中断を余儀なくされました。中長期的な対策としてやはり各樋門排水ポンプの設置、また東京都が採用しているように、施設も比較的コンパクトで設置可能なゲート自体にポンプが取り付けたゲートポンプの設置も検討するべきです。見解について伺います。

三沢川橋梁周辺についてです。

三沢川のフラップゲートの設置、三沢川の護岸補修などは県が行うとのことですが、最大の課題である、50年近く放置されていた大丸用水の水門の補修と管理責任は、いまだ明確になっていません。いつまでにだれが補修するのか、県と真摯に協議し、直ちに決定すべきですが伺います。維持管理は、日常的にかかわることができる本市が行うべきです。伺います。

市民ミュージアムの浸水被害についてです。

地下収蔵庫で浸水被害に遭った22万9千点の収蔵品のうち約7万5千点が搬出されましたが、素材が変質して原型に戻せないものもあるとのことです。県教育委員会の「文化財防災対策マニュアル」には、「浸水に備え…水害を受けやすいと想定される場所においては、高い場所で保管する等の対応をしてください。地下を保管場所としている場合は特に注意してください」と記載されています。また、ミュージアムの学芸員は博物館の防災に特化した研修会にも毎年参加していたとのことです。マニュアルに示され訓練も受けていたのになぜ収蔵品を避難させられなかったのか、伺います。当日の体制について「通常2名体制を4名にして対応する旨」を市が確認したとのことですが、この4名には収蔵品の移動などの判断や実際の措置ができる学芸員は含まれていませんでした。市が「4名体制での対応」を確認した時に、なぜ学芸員の配置や収蔵品の移動をアドバイスしなかったのか、伺います。少なくとも首都圏を巨大台風が直撃することが確実視された11日昼以降、また12日になってからでも収蔵品を上階に移動させる判断をすれば、文化財は被災しなかったはずです。こうした判断がなぜ指定管理者にも川崎市にもできなかったのか、伺います。

長期的な雨水対策についてです。

今後、雨水管や河川に一度に雨水が流入しない対策をとることが必要です。本市では1000平方メートル以上の開発行為の際には、雨水貯留施設を設置することが求められていますが、今後それだけで雨水を滞留させる量を抜本的に増やすことはできません。全国の政令都市20市のうち10市で、宅地の「雨水浸透ます」設置に補助金を出しています。本市では2012年度から地下水の涵養という観点から環境局の予算で4年間実施しましたが、利用実績が少なく補助を打ち切りました。横浜市では、この浸透ますの設置によってどれだけの雨水が下水管への流出抑制効果があるかを検証し、その結果、大きな効果があるとして、昨年度補助額を引き上げて、設置を推進しています。本市においても、市民が自らできる雨水対策として宅地の雨水浸透ますの設置への補助を行うべきと思いますが、災害対策を担当する副市長に伺います。

羽田新飛行ルートについてです。

従来からある「川崎市臨海部防災対策計画」は、地震によるコンビナートの爆発・漏洩などの際の被害を想定し、避難対象地域や人数などを具体的に示しています。例えば、水江町の高圧プロパンガスタンクが昼間に大規模爆発を起こした場合には「放射熱や爆風圧、破裂したタンクの破片の飛散」のため、川崎区全域と幸区の一部まで26万8544人の住民が屋内避難を余儀なくされる、と想定されています。

一方で、今後の航空機事故の対応基準とされる『東京国際空港緊急計画』では、市域陸上部での事故の場合には川崎市消防局が「指揮本部、救護所等及び緊急指揮所の設置」や「消火救難活動」「搭乗者の救助及び避難誘導」などを行うこととされていますが、コンビナートでの航空機事故の被害想定は記載されていません。また1月21日に、国土交通省航空局に対し、被害想定を行っているのか聞いたところ、「墜落や落下物による死傷者や延焼地域等の想定は持ち合わせていない」と答えました。航空機によるコンビナート事故の被害想定もないのに、市長はどのように消火救難活動や避難誘導を行い、どう避難地域を定めて市民に避難を呼びかけるのでしょうか。市長は、国に対し航空機事故の際の被害想定を示すよう強く求めるとともに、それに応じた災害対策計画を市民に対して示すべきですが伺います。国が被害想定すら示せないのなら新飛行ルートの差し止めを求めるべきです。伺います。

「コンビナート上空飛行の原則禁止」の通知について、私たちが昨年の9月議会で「市が通知の立場を転換するなら、市民と議会に対し説明するべきだ」と質問したのに対し、市長は「議会に対し適宜報告する」「市民には国が丁寧に説明するべき」と答弁されました。しかし昨年末、政府は通知の廃止を一方的に発表し、市は議員に対してそれを事後的に報告しただけでした。この通知は、1960年代の市民の声を元に市議会が全会一致で「本市臨海工業地帯上空を即時飛行禁止に」と意見書をあげ、当時の市長が国に要望してつくられたもので、国と今の市長の一存で勝手に変えていいはずがありません。国から川崎市に対しいつ通知廃止の打診があったのか、また市長はどの様な理由で、いつそれを認めてしまったのか、伺います。

臨海部の大規模事業についてです。

 新年度の港湾局予算は、一般会計で104億円となり対前年度比34.7%増と大幅に増額され、臨海部の大規模事業を含む臨海部活性化予算は、18億円増の199億円で大幅な増額となりました。中でも羽田連絡道路に88億円、臨港道路東扇島水江町線に54億円、東扇島堀込部埋立に29億円と3事業だけで171億円にも上るなど臨海部の大規模事業の予算が突出しています。

羽田連絡道路についてです。

新年度予算では、88億円が計上され、これまでの工事費総額は271億円になりました。19年度補正予算では、羽田連絡道路の橋げた設置のための船の航路が、台風19号で埋まったために、多摩川河川内の浚渫工事費用として30億円が債務負担行為として計上され、新年度予算では、そのうちの21億円が計上されています。

 新年度、台風で埋まった土砂を取り除くために再度浚渫をするということですが、これまでに、浚渫のためにかかった費用は19億円にもなります。しかも、複数船団で浚渫を行っても7か月かかりました。それが台風のために無駄になったわけです。浚渫が完了しても橋げたをかけるまでにもろもろの工事が必要となります。今年の台風時期までに間に合うのか疑問です。橋げたの架設時期はいつになりますか、伺います。今後、台風により航路が埋まった場合、再々度の浚渫の可能性はあるのか、伺います。多摩川の浚渫予算についてですが、洪水対策にための浚渫はほとんどありません。多摩川の浚渫は、羽田連絡道路のためではなく、台風の洪水対策のために使うべきです、伺います。

臨港道路東扇島水江町線についてです。

新年度予算は54億円で、これまでの工事費総額は570億円になります。この橋は、昨年、耐震設計の見直し、地盤改良の追加等により事業費は540億円から980億円に突然変更され、しかも、議会や市民に知らされる前に、市長が独断で了承したものです。一方、築60年以上の橋が市内には10本あり、その7本が架け替えの計画もなく、その他に修繕が必要な橋が市内に165本あり、その総額は620億円です。臨港道路東扇島水江町線の整備事業は中止をし、市民生活に必要な橋梁の架け替え、維持補修こそ早急に実施すべきです、伺います。

予算案の債務負担行為に設定されている「普通ごみ収集運搬業務委託」についてです。

 これは、おもに大規模集合住宅において専用コンテナを配置し、コンテナから積み込む特殊な装置を装着した収集車によって収集する集積所において、民間の収集業者に委託するというものです。債務負担行為の期間である来年度から2024年度まで、中原生活環境事業所と宮前生活環境事業所内の集積所に対し計7台の収集車を導入するとのことです。一部とはいえ、今回初めて普通ごみの収集に民間委託を導入することになります。本市はこれまで、普通ごみの収集は直営で行っていくとしてきたはずですが、この意義についてあらためて伺います。なぜ、民間委託をしなければならないのか、伺います。今後、さらに委託範囲を広げるつもりなのかについても伺います。

以上で質問を終わります。