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2020年10月16日

杉田水脈衆院議員の差別発言の撤回・謝罪と議員辞職を求める声明


共産党は10月12日、杉田水脈衆院議員の差別発言の撤回・謝罪と議員辞職を求める声明を発表しました。

杉田水脈衆院議員の差別発言の撤回・謝罪と議員辞職を求める声明

     自民党・杉田水脈衆議院議員による「女性はいくらでもうそをつけますから」との発言に、断固抗議し、謝罪・発言撤回、議員辞職を求めます。これは性暴力被害者を貶めるセカンドレイプであり、激しく性差別的であり、性暴力根絶に向けて取り組む動きを後退させかねないヘイトスピーチです。

   いま日本では、2019年3月に相次いだ性犯罪の無罪判決をきっかけに、性暴力の根絶、性暴力被害者との連帯を求めフラワーデモが全国各地で取り組まれています。

   女性の意思や声は軽んじられ、被害を受けた側の声が疑われ、「女性として」の振る舞いを問われ、自己責任を突きつけられ、「男性の人生を破滅させるのか」と糾弾されてきました。性暴力は理解されず、被害者の言葉は潰されてきました。性暴力を許してきたのは社会の性差別です。

  フラワーデモでは多くの女性たちが自らの被害を人前で語りはじめました。「誰にも話せなかった」と被害を語る声が伝えるのは、被害者は「語れない」のではなく、語ってもどうせ信じてもらえない、という諦めを強いられてきた過去でした。証拠もない、目撃者もいない、しかも相手は社会的地位が高かったり、また実父であることも決して珍しくない。たとえ声をあげられたとしても警察で門前払いをされた被害者は少なくありません。刑事事件として裁かれる性暴力は、氷山の一角に過ぎない。聞かれることも、裁かれることもなかった性暴力被害の声を通して突きつけられるのは、被害者は語れなかったのではなく、社会が語らせなかった、信じようとしなかった、聞く力がなかった残酷な事実です。

2019年3月に無罪判決が出された4件の事件のうち2件は、高裁で有罪判決が出されました。どちらも一審で無罪の根拠とされた事実が、二審では有罪の根拠として示されるという劇的な判決でした。そのような結果が出された背景には、1年にわたり被害者が声をあげ続け、メディアが性暴力問題を果敢に報道し世論が変わりつつあったことがあります。国際社会でも#MeToo運動の興隆により、被害者に寄り添う被害者中心主義が求められています。

杉田議員の発言は、弁解の余地ないセカンドレイプ、ヘイトスピーチであり、国際社会の水準からも性暴力に対する認識が著しく遅れている性差別です。日本はジェンダー不平等の指数が153カ国中121位です。ジェンダー不平等を改善すべく努める国会議員が、率先して性差別的発言を行い、性暴力への無知を露呈することは許されるべきことではありません。杉田水脈氏には発言の撤回・謝罪、そして議員辞職を求めるものです。

2020年10月12日

                                             日本共産党川崎市議会議員団

                                                 団 長  宗 田 裕 之