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2014年3月10日

すべての子供たちの高校授業料を無償化せよ~勝又議員が代表質疑


DSC044902月18日に開かれた川崎市議会本会議で、勝又光江市議(麻生区)が、日本共産党を代表して、先行して議決される「議案第16号川崎市立高等学校及び川崎市立高等学校附属中学校の入学選考料等の徴収に関する条例の一部を改正する条例の制定について」質疑をおこない、本来無償であるべき教育の授業料を川崎市が徴収する事のについて、授業料に充てるための高等学校等就学支援金を所得制限する事無く支援するよう質しました。
以下、質問と答弁の内容です(正式の議事録ではありません)。

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<勝又議員の質問>
私は、日本共産党を代表して、議案第16号川崎市立高等学校及び川崎市立高等学校附属中学校の入学選考料等の徴収に関する条例の一部を改正する条例の制定について質問を行ないます。
2009年、民主党政権が誕生し、「公立高等学校にかかる授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律」が成立し、公立高等学校の授業料の無償化がスタートしました。
家庭の経済状況にかかわらず、すべての意志ある高校生などが安心して教育を受けることができるよう、家庭の経済的負担の軽減を図ることが喫緊の課題であり、ひとりひとりの学ぶ機会を社会全体で支え、助け合っていく社会を目指す。これが制度の趣旨であり、子どもの学習権を保証するためには教育は無償というのは当然のことです。
ところが今回、高校授業料の徴収等を定めた法案が改正され、公立高校授業料不徴収から、原則有料化し、就学支援金を支給する制度へと変更され、所得制限が導入されました。所得の基準を上回る世帯については新1年生から授業料を徴収することとなり、川崎市も授業料の徴収等について、定めた条例を改正するとのことです。
神奈川県内では高等学校の生徒のうち、26.6%が所得制限対象者になると推計されているとのことですが、本市の対象人数について伺います。
徴収対象の世帯についてですが、自治体独自の施策により不徴収とすることが法的に可能かどうか、伺います。無償にするための費用についても伺います。
関連して、本市が行っている給付型奨学金制度は存続すべきです。伺います。

◎質問への答弁
高等学校授業料支援制度についての御質問でございますが、はじめに、就学支援金の受給対象となる所得の基準を上回る世帯の生徒数についてでございますが、公立高等学校の授業料につきましては、平成22年度から原則不徴収となっておりましたが、昨年12月の法改正にともない、平成26年度からは原則徴収することとなり、国の定める所得の基準を下回る世帯の生徒には、授業料相当額の就学支援金が支給されることとなりました。その所得の基準を上回る世帯の比率は、文部科学省の試算によりますと、神奈川県におきましては、全体の26.6%とされておりますが、川崎市立高等学校につきましても、平成26年度の新制度の対象となる1年生約1,600人に対しまして、所得の基準を上回る世帯の生徒数は、約400人程度と考えられるところでございます。
次に、自治体独自の施策による支援についてでございますが、所得の基準を上回る世帯の生徒に対し、市が財源を負担して就学支援金を支給することにつきましては、法的な制約はないものと考えております。
次に、所得の基準を上回る世帯の生徒に対し、就学支援金を支給することとした場合の費用についてでございますが、高等学校授業料収入1学年約1億6千万円程度に対しまして、その費用は約4千万円程度になり、学年進行により全学年が新制度の対象となった場合には、約1億3千万円程度と見込まれるものでございます。次に、本市の給付型奨学金制度である高等学校奨学金制度についてでございますが、平成26年度に向けて見直しを行ったところでございますが、今後も国や県等による経済的負担の軽減施策の動向を注視しながら、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。

<勝又議員の再質問>
2010年度から、授業料無料化をスタートするに際して文部科学省は、その趣旨を次のように説明していました。
「高等学校等は、進学率が約98%に達し、国民的な教育機関となっており、その教育の効果が広く社会に還元されていることから、高等学校の教育にかかる費用については社会全体で負担していくことが要請されている」
さらに、諸外国では多くの国で後期高等教育を無償としており、高校教育の無償化は、国際的な状況に照らしても一般的なものとされるとし、例えば、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ドイツ、フランスなど主要先進国15か国の授業料不徴収の例を挙げ、無償化は、世界的にも一般的としています。こうしたことを踏まえ、民主党政権のもとで、教育は無償であるべきとして、すべての生徒の授業料を無償化することに踏み切ったのです。この施策は、民主党政権下で取られた施策の中では圧倒的な生徒・保護者から歓迎され喜ばれたものでした。
ところが、安倍政権は、こうした無償化の理念を変更することの十分な説得的な説明もないまま、2014年度から授業料を原則有料化したのです。これは、多くの生徒・保護者の期待を裏切るものであり、世界的に確立された授業料無償化の流れに逆行するものでした。授業料有償化に当たっては、一定の所得以下の生徒には就学支援金を支給することで、実質無償とする策をとりました。これは、生徒間に差別・分断を持ち込むことにならないか、との危惧があります。無償化導入時に文部科学省が説明したように、本来、教育の効果は社会に還元されるのですから、教育にかかる費用は社会全体で負担するのが当然です。
国が法改正したとはいえ、自治体独自で就学支援金を支給することができることが答弁から明らかになったわけですから、就学支援金の対象にならない25%の生徒に対しても支援をし、すべての生徒が授業料無償となるようにすべきと思います。
市長は「市政への考え方」で、「子どもの笑顔が輝くまちの実現を最優先課題」とし、「子どもの笑顔・子供の将来のためには充実した教育環境が必要」と述べました。そうであるなら、市長の決断でできるわけですから、すべての生徒の授業料無償になるような施策を講じ、子どもの笑顔が輝くよう、対応すべきです。市長に伺います。

◎再質問への答弁
高等学校授業料支援制度についての御質問でございますが、この度の国の法改正の趣旨は、「高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を適正に行うため、授業料に充てるための高等学校等就学支援金の支給について、高所得世帯の生徒等に対して所得制限を設ける」ものであり、保護者等の収入の状況に照らして経済的負担を軽減する必要があるとは認められない者については、就学支援金を支給しないこととしたものでございます。限りある財源の中で、国が定める所得の基準を上回る脅所得世帯の生徒に対しまして、川崎市が財源を負担して就学支援金を支給することにつきましては、市民の理解を得るのは大変困難なものと考えております。