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2015年7月3日

労働者派遣法改悪やめよ〜大庭議員が意見書提案説明


DSC030347月2日の市議会で、日本共産党市議団が呼びかけて民主党、無所属議員と共同提案した「労働法制の改正に反対する意見書」を、大庭裕子議員が提案説明を行いました。

説明原稿は下記の通りです(議事録ではありません)。

大庭議員の提案説明

私は、ただ今議題となりました意見書案第14号「労働法制の改正に反対する」意見書につきまして、提案者の方々を代表して、提案説明を行います。
正社員を派遣労働者に置き換えてはならないことを原則とし、臨時的・一時的業務に限って常用雇用の代替として派遣を認めている、いわゆる労働者派遣法において、この原則を変えようとする改正案が、2014年に2度廃案となったにもかかわらず、6月19日に強行採決され、衆議院を通過しました。
今回の改正は、派遣期間の上限である3年を経過した労働者を正社員にするという原則を超えて派遣できるようにし、また、派遣先は派遣労働者を変えれば同じ部署で派遣を継続することができ、さらに、派遣元において無期雇用とすることで派遣期間制限をなくすことができるというもので、企業が正社員を減らして安上がりな派遣労働者を制限なしに利用する可能性が懸念されます。
同じく今国会に提出された、労働基準法等の一部を改正する法律案は、労働時間の規制をなくし、残業代も休日手当ても支払わず長時間働かせる残業代ゼロ制度を導入するものです。
労働基準法は、労働時間を原則1日8時間、週40時間と定めているにもかかわらず、2013年の厚生労働省の調査によると日本人の一般労働者の年間総実労働時間は2018時間に達し、欧州主要国に比べても依然として長時間労働が続いています。
また、2012年時点で正規の職員・従業員で、かつ、年間就業日数が200日以上の雇用者において、1ヵ月の時間外労働時間が、いわゆる過労死ラインである80時間を超える長時間労働をしている人の割合は全体の14%に上ります。
さらに、サービス残業を強いたり、若者を使い捨てにしたりする、いわゆるブラック企業も後を絶たない中、労働時間規制がなくなれば、労働者は残業代ゼロで長時間働かされ、過労死しても自己責任として片付けられかねません。
よって、国におかれては、派遣労働者の正社員への道を閉ざすことなく、また、正社員に対して労働時間の上限を定め、労働者の生活と健康を守るためにも、残業代ゼロや過労死の促進につながる労働法制の改正をされないよう強く求めるものです。
各議員におかれましては、提案の趣旨にご賛同いただきますように、お願いいたしまして、私からの提案説明とさせていただきます。